【書評】「石田徹也全作品集」 石田徹也

2011年書評2冊目。
画家の故・石田徹也さんの全作品が詰まった作品集。
現代社会の不安感や哀しみを想起させるような
独特のタッチが特徴。
私は石田さんのこともよく分かりませんし、
彼の絵の雰囲気・タッチもどちらかというと
あまり好きではありません。
そして絵に関してもド素人です。
でも彼の絵を初めて見たときに絵から発せられる
メッセージ性に衝撃を受けたことを覚えています。
そしてそれからも他の作品を見るたびに何かを
「考えさせられ」てしまいます。
数多にいる画家の作品を見て、
「すごいなぁ、うまいなぁ」と素人なりに感動することは
あっても彼の作品のようについ何かを考えさせられてしまうような
絵には出会ったことは無い気がします。
それほど「強い」絵だと思います。
1つ1つの作品に現代社会が抱える問題・風習が重なっていて、
それと彼の絵が合わさり、強いメッセージとなって見る人に訴えかけます。
・「食事」ではなく「燃料補給」の牛丼屋での食事
・オウム事件を表現しているアンモナイト
・自らの死を暗示しているかのような室内風景
(この解釈は本書の解説から抜粋。。)
石田さんの作品には”無題”というタイトルが多いのですが、
それはあえて作者が「枠」を決めつけずに見る人に自由に
絵と自分の考えと社会とを照らし合わせて考えてほしい、
という彼の思いでもあるのかなぁ、、
と感じました。
もう彼はこの世にはいませんが
どのようなことを思い、作品を描いていたのか
聞いてみたいと思いました。
クリエイティブの好き嫌いは置いといて、
私の好きな数少ない画家の1人です。

石田徹也全作品集
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